最近では歯科医師数が過剰と言われていますが、実は地方では不足していることが判明しています。特に無医村問題が深刻になっていることと同様に、歯科医師のいない地方が増えているのも事実です。
では、地方の町村で開業しては?と考えるのも一案ですが、そこはよく考えてみる必要があります。
まず、診療報酬制度をよく調べて下さい。歯垢や歯石落としのためだけに歯科衛生士を雇用するには、診療報酬制度は単価が余りにも安い、と考えざるを得ません。ですから、開業するなら診療単価の大きいものに耐えうる顧客層をつかまなければ、収入の安定はありません。
なので、開業する場合は「スキル」をしっかり身につけることが先決です。まずは、勤務医として研修期間を設けましょう。参考にしたいのは2つ。
【1】 かかりつけ医としてテクニックを身につけること
【2】 経営者の院長の会計能力や集客能力を勉強する、ということ
勤務医は基本給+歩合というのが相場です。院長の下で働くことは、基本給についてはタダで経営を勉強させてもらう、と考えておきましょう。医療機器や個室の作り方、患者との話の仕方や紹介客の誘い方など、しっかりと技を盗んでしまうのです。
もちろん、いくばくかの貯蓄が出来た段階で、分室院長になるのもよし、あるいは本格的に開業するのも良いでしょう。ですが、その際も「キーマン」と呼ばれる大口患者(顔の広い)をキープしておくのが必須です。常に自分をさりげなくアピールして、開業へ向かいましょう。