ドライマウス(口腔乾燥症)について

今回は口内が乾いてしまう「ドライマウス」という疾患についてご紹介します。

 ドライマウスとは、その名の通り口の中が乾燥している状態のことを言います。口の中が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなり、むし歯や歯周病になるリスクが高まります。また、口臭の原因にもなります。

またドライマウスは、ストレスや薬の副作用などが原因で起こりますが、シェーグレン症候群などの病気が原因で生じる場合もあります。口の中が乾いている自覚がある場合には、歯科を受診してみるとよいでしょう。

ドライマウスの予防対策として、

●ストレスをためない

●食べる時はよく噛む

●正しい食習慣を心がける

●規則正しい生活をする

●部屋を乾燥させすぎない

●唾液腺の分泌を促すマッサージをする

●アルコール、喫煙を控える

などがあります。しかしこれらは日常生活でやってくるハードルですので、なかなか守ることができません。つまりセルフケアがなかなか難しいのです。

 服用中の薬の副作用、全身疾患の一症状として出ている場合、また口呼吸が原因の場合は、セルフケアだけでは改善しないでしょう。ドライマウスは歯科が窓口となり、診断・治療を行いますが、この場合は歯科と医科との連携で治療を進めていく必要があります。

 歯科では対症療法として、人工唾液、保湿ジェル、うがい薬、トローチによるもの、また、唾液分泌を促進する薬の投与や筋機能療法など具体的な直接治療を行います。

 ドライマウスという軽い言葉の響きの割には生活に支障が出るほどの辛い症状が多いこの症候群、なかなか改善が見られない場合は何か病気が隠れている可能性もありますので、ぜひ歯科医院を受診してみてください。

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