オーラル・フレイル

「オーラル・フレイル」とは、直訳すれば「歯・口の機能の虚弱」ですが、食環境の悪化から始まる筋肉減少を経て最終的に生活機能障害に至る構造の研究で示されているものです。そこでは、特に歯科口腔機能の軽微な機能低下や食の偏りも認められています。

この研究において、高齢期において人とのつながりや生活の広がり、誰かと食事するなどといった「社会性」を維持することは、活動量、精神・心理状態、歯・口の機能、食・栄養状態、身体機能など、多岐にわたる健康分野に関与することが明らかになっています。この「社会性」が欠如していくと、低筋力や低身体機能などの「サルコペニア」(加齢性筋肉減弱症)や低栄養などによる生活機能の低下を招き、ひいては要介護状態に陥ることが懸念されています。